横浜女子マラソン 19歳“期待の星”岩出の危険な賭け
「失うものは何もないので、積極的なレースを心がけたい」──。
16日に行われる横浜国際女子マラソンに最年少で参戦する岩出玲亜(19)がこう言った。
高校駅伝の名門、愛知・豊川高時代はエースとして12年全国高校駅伝で準優勝に貢献。卒業後は実業団のノーリツに進み、昨年12月の山陽女子ロードレースのハーフマラソンで1時間9分45秒のジュニア日本最高記録をマークした。今年3月から本格的なマラソン練習に取り組み、わずか8カ月での初レースだ。
■叔父は帝京大ラグビー部の岩出雅之監督
10代でのフルマラソン参戦はまれなケース。例えば日本の女子金メダリストの初マラソンはシドニー五輪の高橋尚子が25歳(98年)、アテネ五輪の野口みずきは23歳(02年)だった(いずれも名古屋国際女子)。日本では、マラソンに耐えられる体力、スタミナをつけるため、1万メートルや駅伝、ハーフマラソンなどで経験を積ませた後に転向するのが一般的だ。
岩出は「東京五輪まで頑張りたい」と6年後の五輪出場を目標に掲げたが、10代から過酷なレースに出場し続けて20年までもつのか。