契約交渉「一発サイン」 実は“一発”のケースは少ない?
【GG佐藤コラム「球界の裏側、全部話しちゃいます」】
こんにちは。GG佐藤です。これからこの連載コラムで、みなさんがあまり知らない球界の裏側を「コッソリ」ご紹介していきたいと思います。第1回目は「契約更改」の裏側です。
今年も主力選手の契約更改が続々と行われています。主力選手が「一発サインです!」と大幅アップを喜ぶ映像なんかもありますよね? でも、この「一発更改」。実は一回の交渉でサインしている人ばかりではないことをご存知でしょうか。
プロ1、2年目の若手や二軍選手などは当然、交渉日の一発更改が基本です。しかし、年俸1億円以上をもらう主力選手は、「第1回交渉日」の前に、裏で球団と下交渉を行っているケースが意外と多い。実際、某パ・リーグ選手は、毎年球団との事前折衝でもめまくっているのに、契約交渉後には決まって「すんなり一発サインです!」と平気で言い放ちますから。もはや“役者”です(笑)。
ではなぜ、選手は「一発サイン」を好むのか。
選手には契約交渉を「保留」する権利がありますが、実際に保留すると周囲から「カネにうるさい」というレッテルを貼られます。球団側も保留選手が続くと「ケチ」という印象を周囲に与える。そんな両者のイメージ悪化を避けるため、「一発サイン」にしている場合が多いのです。