高橋監督は笑顔も…巨人の新人“4年生存率”はわずか5割
巨人の新人合同自主トレが8日、川崎市内のジャイアンツ球場で始まった。高橋由伸監督ら首脳陣が見守る中、ドラ1右腕の桜井俊貴(22=立命大)ら新人8人、育成新人7人の計15人のルーキーがランニング、ノックなどで汗を流した。
「みんな元気に動けていたので一安心。彼らが今までやってきたことをそのままやらせてみる」
そう言って笑顔で球場を後にした指揮官。新人は「どこにいるかすぐに分かるオーラを感じた」(桜井)と感激していたが、“お客さん扱い”は春季キャンプが始まる2月まで。すぐに弱肉強食の生存競争は始まる。しかも、巨人のそれは他球団に比べてはるかに厳しいから、のんびり構えているヒマはない。
ライバル球団のスカウトがこう言う。
「昨年、即戦力と評価されて国学院大からドラフト4位で入団した左腕の田中大輝が昨季終了後に育成契約に切り替えられた。大学時代に痛めた左肩の問題があったとはいえ、たった1年で育成ですからね。その前年には、13年に日大山形からドラフト4位で指名された有望株の奥村展征がプロテクトリストから外され、FAで獲得した相川の人的補償でこちらもわずか1年でヤクルトに移籍した。巨人は特にドラフト、トレード、FA、外国人と次から次に即戦力が加入してくる球団。普通は5年は見てくれるといわれている高卒でも2年、3年で“戦力外”と判断されるケースが多いですからね」