プロ野球に増え続ける外国人選手 山崎裕之氏は“弊害”指摘
「こればかりは時代の流れでしょうね」
評論家の山崎裕之氏はこう言う。
このオフ、12球団は数多くの助っ人を獲得した。なかでも、1年契約の年俸3億円でジョーンズ(前ヤンキース)を獲得した巨人は、1963年からV9時代を含む74年まで外国人選手はいなかったのに、今では育成選手を含めて9人(育成2人)もの外国人選手を抱える。これに次ぐのが中日、楽天(育成1人)の7人。阪神、広島が6人で続く。
外国人の比率が4割近くに達する大相撲と比べるとまだまだ少ないとはいえ、近年はどの球団でも助っ人なしでは戦えないのが実情だ。
95年まではいわゆる外国人枠および外国人選手の支配下登録人数は3人に制限されていた。96年にまず支配下登録の制限が撤廃され、98年からは外国人枠が4人に拡大。06年からの育成選手制度で、外国人選手とも育成契約できることも拍車をかけている。前出の山崎氏が言う。
「以前は、助っ人といえば本塁打が打てる大砲、速いボールが投げられるエースか抑えが相場だった。最近はこれとは別に、元西武のヘルマン、巨人のクルーズのように、守備、走塁に長けた選手も獲得するようになってきたのは、チームに足りない戦力を助っ人で補うという考えからでしょう」