全豪OP3回戦進出の錦織に“気まぐれ天気”という難敵
こればかりはどうにもならない。
6年連続で3回戦にコマを進めた錦織圭(26=世界ランク7位)。22日の対戦相手はスペインのギリェルモ・ガルシアロペス(32=同27位)に決まった。過去の対戦は2戦2勝だ。ツアー通算7勝(ダブルス2勝含む)の相手は、4大大会では昨年の全豪と14年全仏の4回戦がベストフィニッシュ。大した敵ではない。それよりやっかいなのは、今年の気まぐれなお天道様だ。
南半球の真夏に行われる全豪は、昼と夜に試合が行われ、試合時間と会場は前日の夕方に決まる。
好天の昼の試合は猛暑に苦しめられる選手が多く、昨年もボールボーイが倒れ、試合中に痙攣や嘔吐する選手もいた。
気温が40度を超えると、コート上は70度に達するといわれ、09年の準々決勝では、当時世界ランク3位のジョコビッチが体調不良で途中棄権したこともある。
全豪を40回以上現地取材しているテニスジャーナリストの塚越亘氏がこう語る。
「今年は(前々週の)ブリスベン国際から豪州に入りましたが、暑くなったり、涼しかったり、雨が降ったりと天候は不順です。猛暑の中での試合でも、トップ8シードの錦織選手は、必ず開閉式の屋根のあるセンターコートや準センターコートで試合ができます。この大会には“猛暑ルール”があり、ディレクターが気温や暑さ指数などから判断して屋外コートなら試合を中断させたり、屋根付き会場なら屋根を閉めて空調を効かせてから試合を行う。仮に昼の試合が続いても、錦織選手は米国のフロリダを拠点にしているので、現地では猛暑の中でも練習している。暑さには弱い選手ではありません」
とはいえ、準々決勝でワウリンカに負けた昨年も、2時間以内の試合はゼロ。炎天下での試合なら早く終わらせるに越したことはない。