ダメ押し白鵬にダメ出し 執行部は「余裕のなさの裏返し」
横綱白鵬(31)がまたやった。16日、前頭2枚目の隠岐の海(30)を押し出して3勝目。問題は隠岐の海が土俵を割った、その直後だった。白鵬はあろうことか右のど輪で、隠岐の海を土俵下まで突き飛ばしたのだ。
白鵬のダメ押しは日常茶飯事だ。昨年の名古屋場所でも逸ノ城に余計な一発を見舞っている。アッパーや顔面への肘打ちも珍しくない。なにしろ今場所は黒星スタート。熱くなった可能性についても、「全然」と悪びれもせずに答えた。
白鵬に横綱の品格を求めるのは、もう“八百屋で魚”のようなものだったが、さすがに執行部は見るに見かねたに違いない。「良くない。ほめられた行為じゃない。余裕のなさの裏返しではないでしょうか」と藤島審判部副部長(元大関武双山)が話せば、八角理事長は「厳しくいかなきゃいけないところだけど、相手が力を抜いた後にやると残りようがない。下のお客さんだって危ない」と“ダメ出し”した。
藤島審判部副部長が指摘するように、白鵬の愚挙が「余裕のなさの裏返し」だとすれば、3連勝の勢いも、うのみにはできない。