積極走塁で巨人粉砕 金本阪神8点快勝の裏に周到準備
「(昨年)5敗している投手(ポレダ)に勝ったことが一番大きい」
阪神は5日、巨人との今季初戦に快勝。金本監督(48)は高橋監督(41)との新人監督対決を制し、自然と笑みがこぼれた。昨季、2勝11敗に終わった“鬼門”の東京ドーム、相手先発は苦手のポレダだったが、足を駆使した攻撃で大量8得点。やりたい放題の大勝だった。
三回、安打で出塁した藤浪が高山の右前打で積極果敢に三塁を陥れ、横田の投手内野安打の際に勝ち越しのホームを踏んだ。なおも1死一、三塁、ゴメスの打席でフルカウントから横田、ヘイグが重盗を決めて追加点。六回には鈍足のゴメスが鳥谷の打席で盗塁を決めると、ポレダはいよいよメロメロに。打線がつながり、ボークも誘発してこの回、4得点で試合を決めた。
就任当初から掲げてきた積極的な走塁で、巨人を粉砕した金本監督は、「まずは走塁の意識改革からスタートしたといっても過言ではない。選手の野球に対する意識が変わってきている」と、手応えを掴んだ様子だった。
この日は、クイックが苦手なポレダを足で揺さぶった。昨年までの阪神にはなかった「動く時は動く」というプレーを実現させるためには、その裏づけとなるデータ、指示が不可欠だ。