よぎるメークドラマ 今の巨人は再現不可能これだけの理由
同じく中日の森繁和ヘッドコーチもこう言って苦虫を噛み潰す。
「広島は走れる選手が多い。走者を出すとウチの投手は足を警戒して直球が多くなる。そこを狙い打たれる悪循環。春先はエルドレッドが打ち、最近は鈴木誠也ら軸になる打者が出てきているのも強み。単なる勢いだけじゃ片づけられない」
各打者が逆方向を意識し、12球団トップの67盗塁を記録する機動力も絡めて相手を攻略する。つまり、29日現在いずれもリーグトップのチーム打率.266、72本塁打、357得点を誇る強力打線が今後、急落する可能性は低いということだろう。
96年もセ1位のチーム打率.281、670得点と打ちまくった広島はしかし、チーム防御率は4.08とリーグ4位に低迷。
怒涛の追い上げを見せる巨人を前に後半戦で投手陣が崩壊したが、今季のチーム防御率はリーグ2位の3.37と安定。9勝でハーラートップの野村祐輔、7勝のジョンソン、この日の試合で6勝目を挙げた黒田と先発陣は強固である。