伸び悩む日本マラソン 海外に学ばなければ何も変わらない
「マラソン強化戦略プロジェクトの瀬古利彦リーダーは、テレビのマラソン中継ではいろいろなことを話しているが、具体的な強化・育成法は語らない。選手の指導は、実業団任せの現状は変わらない。これで東京五輪のマラソンは大丈夫なのかと思っている人は少なくないと思う」
■青学・原監督がキプサングを質問攻め
2月の東京マラソンで日本国内最高記録の2時間3分58秒で優勝した元世界記録保持者のウィルソン・キプサング(35)はその2日後、箱根駅伝3連覇の青学大の「一日コーチ」を務めた。その際、原晋監督(50)が質問攻めにしたのは当然だろう。
陸上連合の西川晃一郎会長は日刊ゲンダイのインタビューで、陸連が強化方針を決め、必要ならば、「対象となる会社のトップに直接協力のお願いに出向く」と言った。東京五輪のメダルのために有望選手が所属企業を離れなければならないことになれば全力でバックアップすると、実業団の経営者も腹をくくっているのだ。
東京五輪の代表選考会まで2年を切った。冗舌な瀬古リーダーは口ではなく、頭と体を動かしてマラソン強化に取り組むべきだ。