幕内8人が同時休場 大相撲の異常事態を招いた“最大要因”
巡業数や稽古不足なども故障者が続出する理由には違いないが、ある角界関係者は「最大の要因は11年の騒動で、八百長力士が大量に解雇されたことです」と言う。
「あれから本当に八百長がゼロになったかはともかく、激減したのは事実。最初から勝ち負けが決まっていれば、ケガをするような相撲にはなりませんからね。現在は体ばかりデカくなった力士たちが、ガチンコで土俵際の攻防を繰り広げている。無理な体勢で粘ったり、土俵下に転落して負傷するのも当然。巡業過多で足腰に疲労がたまっている上に、15日間の真剣勝負を年6場所もやるのだからなおさらです」
大相撲における八百長の歴史は古く、1957(昭和32)年には国会でも問題視され、現役力士が参考人として招致されたこともある。当時は「コンニチハ相撲」という八百長の隠語も世間に知れ渡っていた。
星の貸し借りなどの八百長相撲が消えたことでケガ人が急増とは、皮肉な話である。