短距離女王・福島千里 肉体改造とニンジンで記録更新狙う
陸上短距離の日本女王が20年東京五輪に向けて再スタートを切った。
100メートル(11秒21)、200メートル(22秒88)日本記録保持者の福島千里(29)が11日、セイコーへの入社を発表した。
昨年8月から同社陸上部の練習に参加し、所属するリオ五輪4×100メートルリレー銀メダルの山県亮太(25)とともに汗を流してきた。
昨年1月のプロ転向後、単独で練習してきた福島は「チームメートに山県さんがいるのは幸せなこと。勉強になるし、刺激になる」とし、今季の目標に「日本選手権優勝、アジア大会金、(100メートル、200メートル)日本記録更新」を掲げた。
長らく日本女子短距離を牽引してきた福島も今年の6月で三十路を迎える。年齢的に上積みは期待しにくいが、ここにきて肉体改造に成功した。
山県も指導する仲田健トレーナーによれば、当初は100キロがマックスだった「デッドリフト」(床に置かれたバーベルを足と背中が伸びきるまで持ち上げる筋トレ)は、今では130キロまで持ち上げられるようになった。筋肉が付いた結果、終盤のスピードがアップ。150メートルのタイムを200メートルに換算すると、福島自身が持つ日本記録を上回るという。