オープン戦貧打の象徴 金本監督が顔曇らす新4番の大きな穴
最後はたったの2安打だった。
阪神は25日のオリックス戦に引き分けて、オープン戦16試合で2勝12敗2分け。6年ぶりの最下位で終わった。戦力の見極めや調整に重きを置く試合とはいえ、46得点は12球団中ワースト。7本塁打は11位。前日は5安打、2得点で、この日も1点に抑えられた貧打線なら足でかき回す手もあるが、5盗塁も12球団最少だった。
貧打の象徴は新助っ人のロサリオだ。最終戦の第1打席は初球のストレートを打ち損じボテボテの三ゴロ。第2打席はワンバウンドになる外のスライダーに空振り三振。第3打席は外角スライダーを見逃し三振。前日は初回に先制適時打を放ち、ベンチでは笑顔も見られたものの「2日連続」とはいかなかった。
韓国では2年連続3割2分、33本、110打点以上を記録。欠点が少ない打者も、「外角の選球眼が甘い」との声もあった。オープン戦では外のスライダーにクルクルバットが回り、13試合、35打数5安打11三振(打率・143)。もしもこれが「三味線」だったら大したものだが、ロサリオが三振すると金本監督の顏が曇るのは、懸念された「穴」が露呈した証拠だろう。