入試変更が逆風に…早大・小宮山新監督「名門再建」への壁
元メジャーリーガーが大学の監督になるのは日本では史上初という。
6日、来年1月から早大野球部の監督に就任する小宮山悟氏(52)が会見。早大を経てロッテや米メッツなどで通算117勝をマークし、頭脳派として知られる小宮山氏は昨年から野球部OB会の副会長を務めており、「野球部に恩返しをしたい思いが強い」と意気込みを語った。
早大は東京六大学最多の45度の優勝を誇る一方、昨秋は70年ぶりの最下位に転落するなど低迷が続く。
野球部OBは、「今後は選手集めも苦戦するはず。苦労も多いだろう」と、こうおもんぱかる。
「以前は13番目のプロ球団と揶揄されるほどの戦力を誇っていたが、近年は『スポーツ枠』で獲得した選手の半分近くがベンチ入りメンバーから外れるなど人材不足が著しい。『スポーツ特待生』や指定校推薦の内定時期が遅く、他校に有望選手を持っていかれているところに、今年から大学全体のスポーツ入試システムが変更され、書類選考により高校時代の内申点が重視されるようになった。野球だけやってきたような高校生は、箸にも棒にも掛からなくなる可能性がある。今年は高校のトップ選手の入学が内定しているものの、早実の内部進学組に依存する形になるだろう」
早大の選手集めは今や、慶大や明大、法大にも後れを取っているともいわれる。小宮山新監督はプロ仕込みの育成手腕を駆使し、自身の座右の銘とする「粉骨砕身」で劣勢をはね返せるか。