大谷翔平は手術成功も…二刀流ゆえ生じるリハビリの難しさ
「通常のリハビリプログラムをこなせば、打者との両立は可能です」というのは、元ドジャースのアシスタントトレーナー(02~05年)で、現在はマッサージやトレーニング指導などトータルコンディショニングを行う「ルートヴィガー」(東京・港区)を運営する深沢英之氏。
「エンゼルスのリハビリプログラムは把握しておりませんが、一般的に術後のリハビリは患部と並行して体幹強化などの機能改善も行います。股関節や肩甲骨など他に障害を抱えているならともかく、打者としてのリハビリ期間内に患部外のケアは終了し、順調なら本格的な投手の復帰プログラムに入るめどは立っていると思います」
一般的に術後、6カ月でスローイングプログラムが始まる。5メートルから投げ始め、徐々に距離を延ばし、約8カ月目には40~50メートルの遠投。マウンド手前からボールを地面に叩き付けるように投げる「アップヒル」といわれるメニューを消化した後、9~10カ月目にようやく、マウンドで立ち投げを行う。
「当時のドジャースは、故障者リスト(DL)入りしている選手がチームに帯同する場合、試合の3時間前に球場に来て、リハビリやトレーニングに励んでいました。大谷選手の場合、打者の調整と並行してリハビリプログラムに取り組むため、来季は多忙な日々を過ごすことになると思います。メジャー1年目から二刀流をこなし、チームのサポートも期待できるため、来季中には二刀流復帰が視野に入る段階まで回復していると思います」(深沢氏)