根尾目当て観客400人も 育成の成否は竜指導者の冷静さ次第
異様な盛り上がりだった。
1日、初のプロ野球キャンプを二軍で迎えた中日のドラフト1位・根尾昂(18)。右ふくらはぎ肉離れを抱えているため、キャンプ初日は別メニュー調整となった。
一軍のキャンプ地である沖縄県北谷町に比べ、二軍キャンプ地の読谷村は閑静。しかし、この日は報道陣50人に400人の観客が集結。球団広報によれば「二軍で観客数を発表したのは今回が初めて」だという。
昨年の松坂同様、根尾が動けば人が動く。根尾が練習場を移動する際、残された選手やコーチは唖然。
本人はといえば、注目度の高さもどこ吹く風。高校時代からスターだったせいか、「大勢のファンが根尾選手を見に来ていた」という質問にも「一日も早く治さないといけないなと思いました」とケガの治療を最優先にあげた。
焦る根尾とは対照的に指導者は冷静だ。宮前コンディショニングコーチが言う。
「(ケガについて)本人の中で『これくらいなら大丈夫』という基準があったと思うけど、(プロでは)ここから先を考えるとちょっとマズイからブレーキかけましょうと言ってストップをかけた。高校生に交じれば抜きんでていると思うけど、これからプロとアマの違いが出てくる。筋力も『いい高校生』レベル」
この日、荒木内野守備走塁コーチや立石巡回コーチから基本的な動作を教わった超高校級。ヨイショと過大評価を封じてこそ、真の「超高校級」となる。