全英OP日本男子初V 桃田賢斗“剛から柔”への戦術変更で快挙
伝統のバドミントン全英オープンを日本人男子で初めて制したシングルスの桃田賢斗(24)が12日、欧州遠征から凱旋帰国した。
昨年の世界選手権に続き、2度目の頂点に立った桃田は「攻撃面、スピードを磨いていきたいし、プレー以外も成長していきたい」と気を引き締めるように話した。
ジュニア時代からのライバルであるビクター・アクセルセン(25=デンマーク)との決勝では、194センチの長身から繰り出す強烈なショットに苦戦。一時は劣勢に立たされたが、機転を利かせて相手に傾きかけた流れを引き寄せた。桃田は、相手がラリーを避けていると判断し、武器とするヘアピン(ネットすれすれに打って相手コートに落とすショット)を駆使。とっさに戦術を切り替えて大型選手を振り切った。
バドミントン関係者によれば、これまで桃田は相手を力ずくでねじ伏せるプレースタイルだった。しかし、それだけでは、世界のトップレベル相手に通用しない。桃田の引き出しの多さが快挙を生んだ要因だ。