スカウト部長は佐々木絶賛も…巨人ドラ1逡巡に原監督の影
V逸なら1位は即戦力の傾向
巨人は球団史上3度目のワーストタイ記録となる4年連続V逸中。もし今季もリーグ優勝を逃し、ワーストを更新するようなら、全権監督はどう考えるか。
今季のチーム防御率はリーグ4位の3.74。試合前までの救援防御率は同ワースト2位の3.88。昨季苦しんだリリーフ陣は今季も苦しいまま。さらに先発陣も火の車である。腰痛のエース菅野は復帰したものの、防御率4.22と本調子には戻っていない。開幕ローテーションだったヤングマン、ドラフト1位ルーキー左腕の高橋は交流戦前に二軍に降格。中継ぎを務めていた田口、桜井を空いた先発に回すという苦肉の策で乗り切っている。
「原監督は今年が3年契約の1年目。もし投手陣が崩壊してV逸すれば、ドラフト1位は残り2年間をフルに働いてくれる『即戦力投手でいこう』と言い出しかねません。V逸のワースト記録を止めたければなおさらです。巨人の将来を考えれば佐々木でしょうが、だからこそ、関係者はヒヤヒヤしているんです」(同)
巨人のドラフト1位は2015年から桜井、吉川尚、鍬原、高橋と4年連続で大学生が続いている。その前の14年は智弁学園高の岡本を1位で指名したものの、この年はリーグV3を果たしている。V逸すると1位は即戦力になりがちだ。
なお、明大の155キロ右腕・森下暢仁(4年)は12日、大学選手権に登場する。長谷川部長は「森下はいいですよ。大学、社会人投手でトップクラス。佐々木とはタイプが違って1年目から働ける即戦力です」とも言った。
巨人のスカウトや関係者は、ドラフト直前まで原監督の鶴の一声に戦々恐々である。