新人を酷使する日本プロ野球 選手の反動と劣化が心配だ
日本ではいま、大学選手権が行われている。
明治大が初戦を迎えた去る12日、神宮球場のネット裏には日本のプロ球団に加えて、ダイヤモンドバックス、インディアンス、フィリーズ、ブルージェイズ、アスレチックス、ヤンキースと計6球団のスカウトが姿を見せた。目当ては大学、社会人でナンバーワンと言われる明大の右腕・森下暢仁らしい。
明大はこの日、コールド勝ちして森下は投げずじまい。スカウトの視察は“空振り”に終わったという。日本の情報提供者から聞いた話だ。
素質は大船渡の佐々木朗希が抜けているが、日本のプロ球団は明大の森下を「即戦力」として評価しているそうだ。「1年目から10勝できる」と言うプロ野球のスカウトも中にはいると聞いたけれども、メジャーの新人に「即戦力」はまずいない。いるのかもしれないが、どんなに実力があっても「即戦力」とは判断されない。たとえ大学出のドラフト1巡目指名選手だろうと、スタートは6月下旬に始まるルーキーリーグになる。ルーキーリーグの2段階、1Aの3段階、2A、3Aと階段を上がっていくシステム。マイナーで2、3年、体力をつけ、経験を積んでからでなければ、メジャーに昇格させてもらえない。