陸上・新宅雅也氏「出場していたらメダル取れていたかも」

公開日: 更新日:

 この年、私と中村君は箱根駅伝で優勝。日体大を卒業し、SB食品に進みます。私は大学2年から陸連の欧州遠征メンバーに入ったものの、一時期、成績が伸びずフォームで悩んでいました。瀬古君の指導で帯同していた中村監督に相談したところ、「俺なら3カ月で直す」とはっきり言うのです。この人に指導を受けようと、その時決めました。

 しかし、SB入りはすんなりとはいきませんでした。当時、中村監督は早大の監督も兼務し、瀬古君をマラソンのトップランナーに育て上げました。日体大は、箱根のライバル校を指導する中村監督がいるSB入りにいい顔をせず、揉めたのです。

 私はトラックやマラソンでそれなりの結果を残し、カール・ルイスが4冠(100メートル、200メートル、4×100メートルリレー、走り幅跳び)を達成した84年ロス五輪(1万メートル)と88年ソウル五輪(マラソン)にも出場できました。日体大に反対されても、「中村監督の指導を受けたい」という、あの日の決断は間違ってはいなかった。そう断言できます。

■直前レースで金メダリストに勝利

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇