選手や関係者、観客へのPCR検査だけで2000億円の荒唐無稽

公開日: 更新日:

 6月、来夏に延期された五輪開催にあたり、政府の内閣官房が感染予防のための大会の簡素化案を五輪組織委に提出した。

 その中には、選手や大会関係者、観客へのPCR検査を実施する案が盛り込まれたが、関係者の間では、消極的な意見が少なくないという。

 仮に、オリパラで参加上限の選手が出場すれば、計1万5490人。現在、プロ野球が1カ月に1回のペースで行っているPCR検査の費用は1人当たり約2万円といわれている。これに当てはめれば、選手だけで3億円強の費用がかかることになる。

 さらに、都や組織委が想定している大会関係者(選手、連盟委員、メディア、スポンサー関連など)とボランティアの人数はオリパラ合わせて35万人。選手分の検査費用を差し引いても、ざっと67億円かかる。2018年に五輪組織委が想定した観客予定数は1010万人。組織委はいまだに観客の間引きには消極的で、全員を動員した場合、PCR検査の費用だけでなんと2020億円もの資金が必要になる。五輪延期の追加費用は3000億円規模といわれているが、これではカネがいくらあっても足りない。検査態勢が整うはずもないだろう。

 五輪のPCR検査代に多額の血税が使われることに納得する国民が、いったい何人いるというのか。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    露木茂アナウンス部長は言い放った「ブスは採りません」…美人ばかり集めたフジテレビの盛者必衰

  2. 2

    フジテレビ労組80人から500人に爆増で労働環境改善なるか? 井上清華アナは23年10月に体調不良で7日連続欠席の激務

  3. 3

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?

  4. 4

    フジテレビにはびこる“不適切すぎる昭和体質”…他局の元TVマンも「お台場だけ時が止まっている」と厳しい指摘

  5. 5

    豊昇龍は横綱昇進確実、相撲協会も万々歳だが…"朝青龍の甥”に素行や品格、技術で不安はないか?

  1. 6

    フジテレビ日枝久相談役に「超老害」批判…局内部の者が見てきた数々のエピソード

  2. 7

    GACKTは“陰謀論匂わせ”の常習者…中居引退に「裏が…」、新型コロナを「世界的な仕掛け」と指摘

  3. 8

    フジテレビの“天皇”日枝久氏が雲隠れ…社内紛糾、迷走で「院政崩壊」へカウントダウン

  4. 9

    中居正広の女性トラブル問題で大揺れのフジテレビ…社員の悲痛な叫びに賛同が広がらないワケ

  5. 10

    GACKTや要潤も物申した! 中居正広の芸能界引退に広がる「陰謀論」のナゼ