神奈川の大型遊撃手のケガで大慌て…裏でプロ球団が暗躍?
■プロ球団の暗躍
ケガが本当なら、代替大会はもちろん、トライアウトにだって出られるか分からない。遊撃手をどう評価すべきか、アタマを抱えた担当がアワ食って部長に相談したようだ。
「おまえ、神奈川の高校生のケガ、どう思う?」
スカウト会議で部長からこう水を向けられたオレはピンときたね。どこかのプロ球団が裏で暗躍しているんじゃないかって。
ほとんどの球団は昨秋の姿しか見てないし、今年に入ってからも新型コロナの影響で試合は皆無に近い。見るならいましかないのに、その機会すら奪われてしまった。しかも試合当日のドタキャンだ。
「ニオいますね、プンプン。怪しいっスよ」と答えると、部長はうなずきながらこう続けた。
「このご時世、逆指名させて一本釣りなんてのは無理だが、その遊撃手の実力を高く評価してる球団が裏で糸を引いてる可能性はある。他球団が実力を見極めていないだけにな。実力が定まっていない選手を上位指名することはできないが、すでに高評価している球団はそれができる。ドラフトで絶対に指名するという確約をしたうえで選手に無理はするなと助言するか、太いパイプがあればケガを口実に試合を休ませることだってできるからな」