コロナ禍で収入減…プロ野球に「第二の再編」が押し寄せる
結果的にセのオーナーを中心に減俸に反対する声が出て、選手の今季年俸は保証されることになった。球界関係者が言う。
「サッカーJ1の入場料収入の割合は20%程度。JリーグがDAZNと2017年から12年総額2239億円の放映権契約を結んでおり、それらの分配金が収入の10%以上を占めるクラブもある。米MLBも同様に、全米ネット局との放映権契約の分配金が1球団当たり、日本円で約53億円ある。プロ野球も親会社の広告宣伝費や入場料頼みの体質を変えるべく、NPBが一括してDAZNなどと放映権契約を結ぶなど、新たな収益構造をつくる時期に来ている」
しかし、プロ野球ではそうした流れになる可能性は極めて低いという。
「巨人は2019年、DAZNと年間20億円といわれる契約を結び、今年から5年契約を更新。これによって、放映権の一括管理という仕組みはむしろ遠のいた。企業努力は大事ですが、巨人や阪神のように儲かっている球団は、共存共栄でプロ野球界に利益を還元する考えになかなかならない」(某球団営業担当)
球団格差が広がれば、三木谷オーナーが危惧するように「破綻→身売り」に発展する球団も出かねない。このままでは2004年以来の球界再編は不可避だろう。