インディアンスにロッテ…最初に手を挙げた球団を選ぶ根拠
都市対抗に出場したことはあったものの、あくまで補強選手として。しかも登板機会はなかった。アマチュアの日本代表に選ばれたこともありません。そんな僕を真っ先に評価し、「逆指名は君でいく」とハッキリと言ってくれたのが水谷さんでした。もし、水谷さんがいなければ、ロッテには入団していなかったでしょう。
インディアンスにしても一緒です。獲得するかもしれないとか、タラレバの話ではない。ハッキリとおまえが欲しいと、いの一番で声を掛けるのは熱意の表れ、自分を必要とする度合いが強いと思うのです。素直にうれしいと感じますし、それだけ請われているのですからやりがいもあります。
07年当時、33歳。すでにベテランと言われる年齢ですし、パフォーマンスの向上は難しい。もし、ロッテや日本球界に居続けたら現状維持か、わずかなレベルアップしか望めないかもしれない。それなら、より高いレベルで、しかも環境が異なるリーグに行けば、嫌でもこれまで以上に自分の投球を磨かなければならない。その時、どこまで奮起できるか。自分自身をどこまでレベルアップできるか……。クリーブランドの肌寒さとは裏腹に、そんな熱い思いがふつふつと湧いてきたのです。 (つづく)