新大関・正代「九州場所消滅」は調整や休養にむしろプラス
新大関にとっての追い風になりそうだ。
先月30日の伝達式で正式に大関昇進を果たした正代(28)。9月場所を制した新大関は口上で「至誠一貫の精神で、相撲道に邁進してまいります」と誓った。
そんな正代にとって残念なのが、来場所の開催地だ。新型コロナウイルスの影響により、福岡国際センターから両国国技館への変更が決定している。
■過去負け越しなしと好相性だが
正代は熊本県出身。広い意味では九州場所のご当地力士だった。故郷からも大応援団がかけつけたであろうことは想像に難くない。
さらに九州場所は正代がもっとも得意とする場所。入門以来、九州で負け越したことはなく、十両優勝を果たしたのもここだった。
しかし、よくよく考えれば開催地変更はそう悪いことでもない。なにせ、新大関としての初土俵だ。大相撲の看板力士になったからには、これまでとは重圧はケタ違い。横綱昇進も期待されているとあればなおさらだ。新型コロナがなければ、「九州場所では負けない」というジンクスが、そのままプレッシャーとなって正代にのしかかっていたかもしれない。