パ首位打者オリ吉田正尚 初タイトルに肉体改造と内助の功
身長173センチと小柄ながら、体重は85キロ。筋肉の鎧をまとったような体を持つ吉田が、初の打撃タイトルを獲得した。
昨季の打率・322は、首位打者の森友哉の・329(25=西武)に次いでリーグ2位。「来年は打撃部門のタイトルを取れるように」と、決意をにじませて挑んだ今季だった。
吉田といえばフルスイングが身上。入団後はこれでもかと振り回すスイングが災いして腰痛に悩まされたが、鋼の肉体を手に入れたことによって克服した。
肉体改造にはハンマー投げのレジェンドが一役買った。吉田は入団してから毎年オフに、東京医科歯科大のスポーツサイエンスセンター長を務める室伏広治氏に師事し、自主トレを行っている。そこで腰のケガの再発防止のための体幹や柔軟性、本塁打を放てるだけの瞬発力を磨いているそうだ。
内助の功もある。吉田が2017年に結婚した夫人は、管理栄養士やフードスペシャリストの資格を持つ。有酸素・筋力マシン・血圧計・体組成計などを連携させた運動記録システムの研究開発も行っているというのだから、吉田の体を隅々まで知り尽くした上で食事を作るのだろう。
レジェンド直伝の練習法と、食の専門家の女房が作る栄養満点の食事。この2つが首位打者獲得には欠かせなかったようだ。