無気力試合で金メダル候補4組が失格処分…前代未聞の異常事態
1次リーグの結果、私たちが得失点差で決勝トーナメント(T)進出を決めた同じ日、別の組による最終戦では前代未聞の出来事が起きていました。
すでに8強入りを決めていた当時世界ランキング1位で第1シードの中国・王暁理、于洋組の他、韓国の鄭景銀、金ハナ組、河貞恩、金旼貞組の2ペア、インドネシアのジャウハリ、ポリーの計4組が1次リーグ最終戦で、故意にサーブを外したりショットをミスするなど無気力試合でBWF(世界バドミントン連盟)から失格処分を科されたのです。
王・于ペアが1次リーグ2位通過の場合、決勝Tでは同じ中国ペアと別のブロックに入るため、決勝まで顔を合わせない。中国勢は金、銀メダル独占をもくろみ、鄭・金ペアにわざと負けることで2位通過を狙ったのです。対する鄭・金ペアも勝って1位通過が決まってしまうと、直後に行われる試合で河・金ペアがインドネシアペアに敗れた場合、決勝T1回戦で同門対決になる。それを避けたかったのでしょう。中国勢の思惑通りに王・于ペアは敗れ、河・金とインドネシアペアの勝者との対戦が決まりました。その韓国、インドネシアのペアは世界1位ペアとの対戦を回避するため、試合は終始、無気力プレーに徹したのでした。