昨季「まさか」の屈辱セパ3球団 主力投手陣キャンプ初日からブルペン全開の吉凶
だからといって、いくら投げてもいいわけではない。昨季5位の中日では大野が初日、ブルペンで77球。張り切るエースに、立浪監督も「状態がいいのはわかったから、飛ばし過ぎるな」とストップをかけた。西武の辻監督もキャンプ前、一軍スタートのドラフト1位の隅田、2位佐藤の両左腕に「飛ばし過ぎなければいい」と話していた。
主力投手がガンガン飛ばせば、雰囲気に流されて「オレもブルペンに入らなきゃまずそうだ」という若手もいるだろう。経験の浅い選手が周囲のハイペースに乱されるケースは往々にしてある。
「大野はいまさら首脳陣にアピールする立場でもないので、万が一があれば困りますからね。ルーキーや若手についても、投手コーチがブレーキをかける必要がある。実績のある投手や若手にはセーブをかけつつ、投げさせるべき投手には投げさせる。この辺りの見極めもコーチ陣の重要な仕事になります」(前出の山崎氏)
重要なのはアクセルより、ブレーキの踏みどころだ。