T・ウッズは「すでに過去の人」に…米PGAツアーは若手の活躍で世代交代に拍車
マスターズ直後の世界ゴルフランキングのトップ5は20代が独占し、そのうちの3人が25歳以下だった。1位シェフラーに続いて、2位C・モリカワ(25歳)、3位J・ラーム(27)、4位V・ホブラン(24)、5位C・スミス(28)と若手に勢いがある。
松山英樹(30)と同い年のパトリック・カントレーがこう分析する。
「若手がツアーで台頭する傾向は、おそらくジョーダン・スピース(28)から始まり、それがずっと続いている。かつてベストプレーヤーは30代だったが、今はもっと若くなっている。技術の進歩や良いコーチに恵まれているからだ。私が高校生の時には、ボールのスピン量なんか考えていなかったし、強く打てば遠くに飛ばせるくらいにしか知らなかった。しかし、今の子供はトラックマン(計測器)を使っている。13、14歳で弾道角度を考え、2000回転のスピンで飛ばせるだけ遠くに飛ばしている。私の時代とは異なったゴルフをしている」
強かったウッズをリアルタイムで目撃していない世代は、ウッズに圧迫感を感じないだけでなく、技術的にも異なった練習法で、PGAツアーの世代交代に拍車をかけているといえる。
(ゴルフライター・吉川英三郎)