巨人・戸郷が来春WBCの切り札に “変則パワー系投手”は国際大会でもレア、威力発揮確実!
巨人は9日、6日午後に体調不良で東京都内の病院に緊急入院した長嶋茂雄終身名誉監督(86)について、次女の三奈さん(54)のコメントを発表した。
「自宅で尻もちをついた際、後頭部を打ち、脳内に多少の出血がありました。父は昨日から一般病室で手足のリハビリを始めています。意識ははっきりしていて、声も力強く元気です」
そんな病床の長嶋氏を安心させたのが、9日の中日戦に先発した戸郷翔征(22)である。7回130球を投げ、5安打1失点5奪三振。打線が相手先発・大野雄らに八回まで無失点に抑えられたため、リーグトップの阪神・青柳に並ぶ12勝目はお預けとなった(11勝6敗)。試合は延長十回の末に1-3で競り負けたものの、戸郷は同トップの136奪三振と最多勝のダブルタイトルが視野に入ってきた。その先にあるのは来年3月に行われる第5回WBCだ。
元広島投手コーチの川端順氏がこう指摘する。
「戸郷の武器は、スリークオーターとサイドスローの間の『ロークオーター』の腕の位置から横振りで繰り出されるフォークボール。シュートしながら落ちるシンカー系の球、カウントを稼ぐ球、空振りを奪う球とフォークにも数種類あって、他の投手にない軌道だから打ちにくい。今季途中から前でリリースできるようになったため、シュート回転する直球が減ったのも大きい。世界的にもあまりいないタイプの変則のパワー系投手は、国際大会でも効果を発揮するでしょう」
若手への世代交代を掲げる栗山英樹監督(61)率いる侍ジャパンにとって、22歳右腕が大きな武器になりそうだ。