16年ドラ1の寺島成輝が引退…履正社出身選手の苦難と阪神の大砲候補・井上広大への期待
■地元の英雄
これ、履正社高の近隣在住かつ阪神ファンの私としては、なんとなく不吉な予感がする。お察しの通り、安田の2学年下で履正社高時代は不動の4番打者として夏の甲子園制覇に貢献した井上広大のことだ。井上が19年ドラフト2位で阪神に入団したとき、我が地元はおおいに盛り上がっていた。夏の甲子園決勝戦で星稜高のエース・奥川恭伸(現・ヤクルト)から3ランを放ったときの井上の輝きはまさしく鮮烈だった。あの地元の英雄・井上くんが我が阪神に入団すると思うと、当時の侍ジャパンU18高校代表に選ばれなかったという一抹の不安はあったものの、やはり期待せざるをえなかった。
しかし、プロ入り後3年が経過した井上は、ファームでは4番として辛抱強く起用されているのだが、まだ一軍で結果は出ていない。岡田彰布新監督も井上に注目する発言はしているため、大山悠輔、佐藤輝明に次ぐ大砲候補として期待されているのは伝わってくる。
来季の4年目が本当に勝負なんだと思う。同級生を見渡すと、今季は佐々木朗希(ロッテ)が球界を席巻した。井上はすでに少し遅れているのだ。近年の履正社出身選手の苦難続きをなんとか断ち切ってほしい。