司法書士 桧山泰浩(2)野球と司法書士の違い「今の仕事は着地点が決まっている」
桧山氏はこの難関試験をわずか2年で突破。国が定めた研修などを済ませると即座に独立し、福岡市内に「桧山泰浩司法書士事務所」を立ち上げた。
「2年半もよそで研修していたから、事務所経営のノウハウは分かっていました。これまで経営のことで困ったことはありません。法人営業や宣伝もあまりしてこなかった。本来はしないといけないんでしょうが、そんなことしなくても仕事が入ってきていました。そもそも士業に就く人が少ないでしょ。例えば、相続手続きをするために司法書士を探す必要があるとします。近頃はネットで探す場合もあるだろうけど、多くの人はまず知人に『司法書士の知り合いはいる?』なんて尋ねる。そうしたつながりから私の事務所を訪ねてくれるのです。これは士業の強みですね」
取り返しのつかないような致命的なミスもしたことがないという。
「全部の仕事に落としどころというか、着地点が決まっていますからね。その過程で分からないことがあれば調べたり、依頼主と協議をすることはあるけど。手を抜かずに、正確にやればいいだけです」