広島・外木場義郎はノーノーでプロ初勝利 快挙達成後「なんなら、もう1回やりましょうか」

公開日: 更新日:

外木場義郎(広島・元投手)

 創成期のプロ野球で数々の伝説を残した沢村栄治と並び3回のノーヒットノーラン、しかもそのうちの1回は完全試合という、沢村をも上回る偉業をやってのけたのが広島の外木場義郎だ。

 鹿児島・出水高校から電電九州に進み1965年入団。1年目の65年10月2日、甲子園球場での阪神戦にプロ2度目の先発をした外木場は小気味のいいピッチングで阪神打線を抑え込み、完全試合に近い1四球だけのノーヒットノーランを記録。プロ初勝利との同時達成は史上初の快挙で、87年8月9日、中日の近藤真一がナゴヤ球場の巨人戦でプロ入り初登板ノーヒットノーランという空前絶後の記録をつくるまで2試合目の達成は史上最短だった。

 2度目のノーヒットノーラン、それも史上10人目となる完全試合を達成したのは、68年9月14日の広島市民球場での大洋戦。この時の外木場の投球はまさに神がかったもので、当時のリーグタイ記録であるとともに佐々木朗希ロッテ)に抜かれるまで完全試合の記録となっていた1試合16奪三振もマークしている。

 外木場が3回目のノーヒットノーランを記録したのは72年4月29日、本拠地での巨人戦。外木場を最後に3回はもちろん2回記録した選手もいない。現役時代、外木場の持ち球は150キロを超えていたであろうストレートと曲がりの鋭い、いわゆるパワーカーブの2種類だけ。しかも、そのストレートもカーブも威力十分で全盛期にはリーグの主力打者は球種が分かっていても打つことができなかった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  4. 4

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  5. 5

    田中圭が『悪者』で永野芽郁“二股不倫”騒動はおしまいか? 家族を裏切った重い代償

  1. 6

    のんが“改名騒動”以来11年ぶり民放ドラマ出演の背景…因縁の前事務所俳優とは共演NG懸念も

  2. 7

    ダウンタウン「サブスク配信」の打算と勝算……地上波テレビ“締め出し”からの逆転はあるか?

  3. 8

    1泊3000円! 新潟県燕市のゲーセン付き格安ホテル「公楽園」に息づく“昭和の遊び心”

  4. 9

    永野芽郁と橋本環奈…"元清純派"の2人でダメージが大きいのはどっち? 二股不倫とパワハラ&キス

  5. 10

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ