大谷今季初の2ラン2発で宿敵ジャッジに肉薄も…2年ぶりMVP獲得に立ちはだかる「地区間格差」
ジャッジの貢献度を評価する可能性
一方、エンゼルスの西地区は4位マリナーズまで勝率5割を超えているとはいえ、安定した戦いぶりを見せているのは首位レンジャーズと2位アストロズのみ。藤浪が所属し、勝率2割前後で最下位に低迷するお荷物のアスレチックスを抱えていることもあり、東地区と比べてレベルが低いことは否めない。エ軍が2014年以来9年ぶりにポストシーズン進出を果たすには現状、西地区を制する以外になさそうだ。
ジャッジが今後も本塁打を量産し続け、ヤ軍の地区優勝や大混戦を制してワイルドカードでのポストシーズン進出に貢献すれば、ア・リーグ最多本塁打記録を更新した昨季同様、インパクトは大。MVPの投票資格を持つ全米野球記者協会(BBWAA)会員は、チームをポストシーズン進出に導いたジャッジの貢献度を評価する可能性は高い。
大谷が21年以来2年ぶりの栄誉を手にするにはジャッジと僅差で本塁打王争いを繰り広げたうえに、投打の二刀流でチームのポストシーズン進出に貢献する必要がある。
■球宴DH部門候補
なお、MLBは同日、オールスター(7月12日=シアトル)の先発野手のファン投票を開始し、大谷がア・リーグのDH部門にノミネートされた。
レッドソックス・吉田正尚(29)がア・リーグ、カブス・鈴木誠也(28)がナ・リーグの外野手部門でそれぞれ候補に入った。
▽大谷の話「いい球をしっかり打てている。感覚は昨日くらいから良くなっている。(5月下旬の不振は)構えがあまり良くなかった。いい構えなら難しい球にも素直にバットが出る」