ラグビーW杯イングランド戦 日本は「金星」逃す痛恨ミス…次戦サモア戦に重要ミッション
■サモア戦が「必勝」の大一番に
敗因を求めるならば、34失点した防御ではなく、ノートライに押さえ込まれたアタックの不発に尽きるだろう。
キックを多用するイングランド対策としてジャパンも「キックがメインの戦術」(松島)を用意したために、肝心の勝負所でパスによるアタックが精度を欠いて不発に終わったのだ。
これでプールDは、2勝したイングランドが勝ち点を9に伸ばしてベスト8進出をほぼ確実にした。一方、ジャパンは1勝1敗で勝ち点5のまま。しかし、アルゼンチンもイングランドから1ポイントもとれずに敗れているため、2位争いは依然として横一線だ。
だからこそ、日本時間29日のサモア戦が「必勝」のゲームとなる。
サモアは、ジャパンが初戦で破ったチリを前日に43対10と破って勝ち点5を獲得。現在はジャパンと並んで2位につけている。当然、勝てばベスト8に大きく前進し、敗れればほぼ絶望的な状況に追い込まれる。こちらもまた大一番なのである。
サモア戦までの10日間で、ジャパンはアタックの精度を高められるか。
胸の空くようなトライを積み重ねて勝ち点5を獲得することが、次のミッションとなる。
(永田洋光/スポーツライター)