初場所は照ノ富士、3月場所は尊富士 勢い増す伊勢ケ浜部屋勢を支える「地盤」と「稽古」
「朝稽古は他の部屋とは一風違う」
もちろん、素材に優れた弟子を集めただけで関取を量産できるわけではない。重要なのは入門した後の稽古だろう。
角界OBは「伊勢ケ浜部屋の朝稽古は他の部屋と一風違う」とこう続ける。
「朝稽古は一般的には、早朝まだ暗い時間から、新弟子、序ノ口、序二段と番付の低い順に稽古場に下りてきて、稽古をする。しかし、伊勢ケ浜部屋の朝稽古は8時開始。番付の下から稽古をするのは同じだが、スタートの時点で横綱を含め、全員揃っている。幕内力士がいれば緊張感は違うし、若手はその時々でアドバイスももらえる。さらに稽古量も多く、若い衆は1日100番はザラ。そうでなくとも50番程度は当たり前。そんな稽古を午後1時くらいまで、みっちり5時間はやるのだから、他の部屋の力士とは鍛え方が違うわけです」
伊勢ケ浜部屋が一大勢力となるのは当然ということだ。
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同部屋所属の横綱・照ノ富士はすでに満身創痍。●関連記事【もっと読む】…では、八角理事長と芝田山親方が照ノ富士について、「元横綱」ならではの視点で語ってくれた。その中には「照ノ富士が一番、新横綱の誕生を望んでいるんじゃないかな」という衝撃の言葉も飛び出している。