巨人にフラれた清原和博の西武入団顛末 1位指名直後に根本管理部長と岸和田の実家に飛んだ
意中の巨人にフラれた清原だったが、西武は清原の家庭の経済的な事情などを勘案し、最終的にプロ入りを決断するとみていた。入団合意に向けては根本部長が指揮を執り、11月下旬に鈴木は、浦田チーフスカウトとPL学園高の近くにある大阪・富田林市の料亭に出向いて交渉。清原を口説き落とした。
入団を信じていた鈴木であったが、清原から「お世話になります」という言葉を聞くまで気が気ではなかった。
12月12日、東京・池袋プリンスホテルで清原の両親も出席し、入団会見が行われた。
1年生からレギュラーに定着し、逆方向にも長打を打てる。卓越した打撃は鈴木に限らず、多くの球団が高く評価していた。プロ・アマ規定により、スカウトは高校、大学生との接触を禁じられているが、清原の1位指名が予想されていた巨人は、関西担当の伊藤菊雄スカウトが自分の息子をPL学園高に入学させ、親として学校に自由に出入りしていたともいわれた。
そんな中でも鈴木は、清原を密着マークしていたわけではなかった。