外国人が教えてくれる日本の魅力編
(NHK出版 700円)
■「わらう春画」オフェル・シャガン著
イスラエル生まれの古美術研究家である著者は、青年のころからセックスを扱った芸術に興味を抱いていたが、1989年に来日し、江戸時代の春画に魅了される。7300点の春画コレクションは今や世界最大だという。
ヨーロッパのポルノと違うのは、男性だけでなく女性の快楽が平等に描かれていること。さらに巨大ペニスを描くことで、サイズに劣等感を持つ男性に、大きいことは必ずしもよくないというメッセージも与えている。
現代よりおおらかで楽しそうな日本人が見えてくる。
(朝日新聞出版 1200円)
■「イギリス人アナリスト日本の国宝を守る」デービッド・アトキンソン著
日本の不良債権の実態を暴くリポートを発表したイギリス人は、裏千家に入門してお茶に親しみ、今や創業300年、国宝・重要文化財の補修をする小西美術工藝社の社長だ。