「ダークマターと恐竜絶滅」リサ・ランドール著 向山信治監訳 塩原通緒訳
宇宙には、重力を通じて相互作用しているが、光を放出も吸収もしないため見ることができない〈ダークマター〉と呼ばれる物質がある。6600万年前、地球に彗星が衝突して恐竜が絶滅したといわれているが、それを引き起こしたのはダークマターだった。
ダークマターが冷えると垂直方向以外には収縮できないため、円盤状に収縮してダークディスクになる。ダークディスクは太陽系が銀河面を横断するたびに大きな摂動を起こさせるため、彗星シャワーが定期的に生じるという。
ベストセラー「ワープする宇宙」を書いた理論物理学者が、「二重円盤モデル」説で恐竜絶滅の真実に迫る。(NHK出版 2900円+税)