「なにかが首のまわりに」C・N・アディーチェ著、くぼたのぞみ訳
22歳のアクナは、義理のおじさんが用意してくれたビザでナイジェリアからアメリカに渡る。おじさんはレジ係の仕事や、コミュニティーカレッジの入学手続きなど、アメリカでの生活がうまくいくようすべて手配してくれた。
しかし、その生活は長くは続かなかった。ある夜、おじさんがアクナの寝室に現れ体を求めてきたのだ。翌朝、家を出たアクナは長距離バスに乗ってたどり着いたコネティカット州の小さな町で、ウエートレスとして働き始める。ある日、アクナがナイジェリア出身だと知ると、ヨルバ人かイボ人か尋ねてきた客がいた。アクナは、毎日のように店に現れるその白人の客から交際を申し込まれるが……。
世界で注目されるナイジェリア出身の女流作家による短編集。
(河出書房新社 1150円+税)