「黒い豚の毛、白い豚の毛」閻連科著、谷川毅訳

公開日: 更新日:

 鎮長が運転する車が若者をひき殺してしまった。劉根宝はそれを聞いて、県の交通隊に行って「私がやりました」と名乗り出て、鎮長の代わりに牢屋に入ろうと考えた。他にも鎮長に恩を売りたい者がおり、クジで決めることに。

 2つのクジには白い豚の毛が入っているが、1つだけ黒い豚の毛が入っている。根宝が引いたのは白い豚の毛だった。家に帰ると東隣のおばさんが、離婚した自分のいとこが、根宝が鎮長の代わりに牢屋に入ると聞いて、結婚してもいいと言ったという。「ピチピチの柔肌」だと聞くと、根宝は当たりくじを引いた柱子のところへ行った。そして、鎮長の身代わりを俺に譲ってくれと頼んだ。(表題作)

 ノーベル文学賞候補作家の自選短編集。 (河出書房新社 2900円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  2. 2

    中日1位・高橋宏斗 白米敷き詰めた2リットルタッパー弁当

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  5. 5

    眞子さん渡米から4年目で小室圭さんと“電撃里帰り”濃厚? 弟・悠仁さまの成年式出席で懸念されること

  1. 6

    悠仁さま「学校選抜型推薦」合格発表は早ければ12月に…本命は東大か筑波大か、それとも?

  2. 7

    【独占告白】火野正平さんと不倫同棲6年 元祖バラドル小鹿みきさんが振り返る「11股伝説と女ったらしの極意」

  3. 8

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  4. 9

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  5. 10

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議