「巻頭随筆 百年の百選」文藝春秋編

公開日: 更新日:

「巻頭随筆 百年の百選」文藝春秋編

 日本人の神道的な宗教性を感じ取った西洋人のひとりが大正期の駐日フランス大使、ポール・クローデルだ。

 彼は日光でひしゃくの冷たい水を手に受けたとき、理知では到達できない優越者を受け入れる日本人の恭敬とか尊崇に思い至った。我々の周りに何かが臨在していて、それが儀礼と慎重な心づかいを要求していると感じるのだと。

 床屋の店主から、井田真木子の仕事用のカバンが捨てられていると連絡があった。入れてあった海外取材の経費など120万円は盗まれていた。新聞記事の扱いは井田が大宅賞を取った時より大きい。きっと「120万円を盗られて、大宅賞“も”取った書き手」として記憶されるのだろうと井田は思った。

 ほか、芥川龍之介、司馬遼太郎、向田邦子らがつづった「文藝春秋」掲載の随筆100編。 (文藝春秋 1980円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  2. 2

    中日1位・高橋宏斗 白米敷き詰めた2リットルタッパー弁当

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  5. 5

    眞子さん渡米から4年目で小室圭さんと“電撃里帰り”濃厚? 弟・悠仁さまの成年式出席で懸念されること

  1. 6

    悠仁さま「学校選抜型推薦」合格発表は早ければ12月に…本命は東大か筑波大か、それとも?

  2. 7

    【独占告白】火野正平さんと不倫同棲6年 元祖バラドル小鹿みきさんが振り返る「11股伝説と女ったらしの極意」

  3. 8

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  4. 9

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  5. 10

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議