「くすりの発明・発見史」岡部進著
「くすりの発明・発見史」岡部進著
我々の生活に欠かせない薬がどのような経緯で発見・発明されたのかを、発見・発明者のエピソードとともに紹介するサイエンスエッセー。
原始社会では、病気は悪魔や悪霊の体内への侵入と考えられていた。ゆえに当時の薬は、悪魔が嫌いな汚物を投与するというもので、多くの「汚物薬」が処方され、数千年間も伝承されてきた。
そうした文明社会誕生前後の医療事情を概観。その上で、まずは人類を外科手術の痛みから解放してくれた「吸入麻酔薬」開発のパイオニア、英国人のハンフリー・デーヴィーと弟子マイケル・ファラデーの物語を紹介。
以降、抗パーキンソン病治療薬をはじめ、抗アレルギー薬や強心薬、血液凝固阻止薬など、人類が多大な恩恵を受けている薬の誕生秘話に迫る。
(KADOKAWA 1144円)