なぎら健壱さんは71歳でも休肝日なし 「『嘘つけ』と言われるけどイタリアンでワインが好き」
酒場という「場」を楽しむために、友だちや私と店の人との間を取り持ってくれるのが酒だと思っています。一人で飲みに行く方もお店の人と話すのが好きだとか、それぞれ酒場の楽しみ方はあると思いますよ。
この間までコロナ禍がありまして、アメリカの禁酒法じゃないけど、お酒の提供ができない時期でしたから、飲食店の人は大変でしたよね。一人、部屋で飲んでもつまらない、酒場という場所のよさを再確認できた時期でもあったでしょうね。私も、コミュニケーションを絶たれた気持ちになりましたものね。今も毎晩飲んでますよ。このインタビューの前日も焼酎1本飲んでますから。
この年齢なので休肝日をつくろうという気持ちは持ってますが、やはりダメですね。例えば、夜中まで飲まずにいられたら「今日は飲まなかったぞ」と思うけど、夜中0時を回ると、「よし! もう今日じゃない」と屁理屈つけて飲み始めちゃう(笑)。
困ったことに若い頃と酒量が変わらないけど、さすがに精神に肉体がついていけなくなり、翌日に記憶がないんです。飲んでいる最中の途中からの記憶がね。飲んでいる最中はしっかりして意識があるのに、翌日に体に擦り傷があると「どこでケガしたのかなあ」とわからない。