推定530万人 COPD(慢性閉塞性肺疾患)に新リハビリ
WBVを使わず床の上で通常リハビリを行った群との無作為化比較対照試験(全40分間のリハビリを週2回、24回実施)では、運動能力や息切れなどで明らかな有意差が出た。
COPD患者の運動能力を評価する6分間の歩行距離の比較では、WBV群は69メートル延びたが、床の上群は31メートル。健康状態を評価する質問票への回答も、床の上群は改善は見られなかったが、WBV群は好成績だった。
「現在、COPD患者さんのリハビリには基本的にWBVを使っています。以前は苦しい、つらいと訴える患者さんも多く、続けられない方もいましたが、〈WBVならやりたい〉と言う方が多い。モチベーションの維持や向上にもなっているのです」
重症COPDで寝たきりになり、肺移植しかないと言われた患者が、WBVを使ったリハビリに取り組んだところ、なんとか続けられ、今では自分で行動でき、日常生活を普通に送れるまで回復した例もあるという。
「負のスパイラルに陥る前に、早い段階でリハビリを取り入れることが非常に重要です」
記者もWBVを体験してみた。純粋に楽しい! 普及が待ち望まれる。