デング熱だけじゃない…「虫で死なない」ための対策と対処
対策の大前提は、「刺されない」「触れない」ことだ。屋外で長時間過ごす時、特に自然が多い環境の中では、長袖・長ズボンを着用し、皮膚が露出している部分には虫よけスプレーを振りかける。ハチは、黄色と黒の縞模様を的だと思って攻撃性を増すので、ハチがいそうな場所では、そうした色の服は着ない。
「“触れない”は結構見落としがちです。蚊やマダニ、ブヨは刺されて症状が出ますが、やけど虫や毛虫は触れただけでも、皮膚がひどく腫れ上がります」
刺されたり、触れたりしたら、急いで流水で患部を洗い流す。刺し口があったら、そこを指でつまんで、虫の「毒」が体内に回らないようにする。毛虫は「毛」が皮膚に付着していることがあるので、粘着テープを使って取り除く。
■酒飲みは要注意
むやみに虫を叩き潰さないことも大切。蚊なら問題はないが、やけど虫は、叩き潰して体液が皮膚に付着すると、やけどのような症状が広がる。
いずれの場合も症状は、腫れや高熱、発疹などが一般的。しかし、たとえばマダニは発熱や下痢、嘔吐を起こし、致死率3割の重症熱性血小板減少症候群を発症するリスクがある。ツツガムシ病はマダニが媒介する病気で40度近い高熱、発疹が出て、脳炎のような症状で死に至る場合もある。