【慢性疲労症候群】 静風荘病院・女性外来(埼玉県・新座市)
「和温療法の導入を決めたのは、自分の更年期での経験があったから。体の痛みや疲労感が強く、CFSに似た症状でした。いろいろ試して唯一効果があったのがお風呂。不定愁訴の解消には体を温めるのが一番です」
和温療法の手順は、室温40~60度の1人用サウナ室に15分入る。その後、安楽イスで肩まで布団でくるまり、頭もタオルで包んで30分保温して終了。これをCFSの場合、4週間入院して平日は1日2回、土曜は1回、計44回行って1クールになる。
効果は症状の程度で個人差があるが、大半の患者に改善がみられ、軽症であれば治る場合もある。寝たきり状態の患者を3カ月かけて、屋外で歩ける状態にまで改善させた症例もあるという。
「CFS治療は和温療法が柱でも、決してそれだけではありません。リハビリをしたり、患者さんの話を理解して、元気づけて、寄り添うことが大切になる。これらすべてが認知行動療法そのものなのです」
全国から集まる患者は、これまでドクターショッピングを繰り返してきた患者ばかり。いまでは患者団体が最も信頼を寄せている施設のひとつだ。