治療の第一人者が語る 「脱・薬物依存」最新プログラム

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 清原和博、ASKA、高知東生ら昨年は著名人による薬物事件の報道が相次いだ。しかし、それらが薬物依存撤廃につながるのかといえば……。

「薬物に手を出していない人にとって、一連の薬物事件の報道は抑止力になるかもしれない。しかし、薬物依存で苦しんでいる人には、かえってマイナスの影響があります」

 こう話すのは、薬物依存治療の第一人者、国立精神・神経医療研究センター薬物依存研究部の松本俊彦部長だ。

 患者の中には、治療で回復しつつあったにもかかわらず、テレビ画面に何度も映し出される注射針や白い粉末に、薬物への欲求が「再燃」した人もいるという。

 また、「薬物依存に陥る人に問題がある」といわんばかりの数々の発言が、誤った認識を世間に浸透させ、薬物依存患者の孤立化をより招いた可能性もある。

 薬物依存は、アルコール依存症などと同じ「依存症」という病だ。

「薬物の度重なる使用で脳が変性し、薬物への強い欲求をコントロールできなくなっている。意志の力でやめられる段階ではないのです」

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