初の診断キット発売 「潰瘍性大腸炎」治療の何が変わる?

公開日: 更新日:

「このメサラジンは良い薬ですが、場合により1日に9錠も服用しなければなりません。効果不十分であれば、座剤なども使用しますので投薬量はもっと増えます。これらは症状を消失させ良い状態を維持する薬剤であり、根本的治療法ではないため、ずっと服用を続けなくてはなりません」

 内視鏡検査で腸管の炎症が治まっているのを確認できれば薬の量を減らすこともできるが、内視鏡検査は事前に大量の下剤を飲みスコープを挿入する検査のため患者の負担が大きい。

 ところが今回の試薬キットは、便さえ取ればOK。便中のカルプロテクチン濃度という客観的な数値が炎症の重症度を表す。精度は内視鏡検査に決して劣らない。炎症の消退が確認されれば、薬の減量も可能となる。 

「内視鏡検査は多くてもせいぜい1年に1、2回程度ですが、試薬キットなら1年に数回行え、簡便に評価できます。積極的に薬の減量を検討できるかもしれません」

 試薬キットでは炎症の悪化も確認でき、薬の飲み忘れをチェックしたり、薬の増量を検討するのにも役立つ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動