顔のシワやタルミは頭蓋骨の老化にも原因があった
■眉間の縦ジワはメガネで改善することも
これまでの美容医療ではシワやタルミに対してヒアルロン酸を部分的に直接注入する方法で治療が行われてきたが、最近では頭蓋骨の老化に沿って顔全体に注入する方法も行われるようになってきているという。
「顔の骨の老化を遅らせるケアは、体の骨と同じでカルシウム成分をよく取り、よく使うことです。それに首の筋肉は、他の場所と違って皮膚に付いています。ですから、『よくしゃべる』『よくかむ』『よく笑う』ことは顔のシワやタルミの予防につながります」
ただし、加齢とは関係なく「表情筋によって起こるシワ」もある。表情筋とは、顔の目や口、鼻などを動かす筋肉で30種類以上あり、相互に作用して多彩な表情をつくり出している。個々の人の表情筋の使い方(クセ)がシワの原因になる場合がある。代表的なのは、よく笑う人の目尻や頬にできる“笑いジワ”だ。
「他には、目の悪い人や怒りっぽい人には眉間に縦ジワや横ジワができやすくなります。また、眼瞼(がんけん)下垂(まぶたが開きづらくなる病気)の人には額に横ジワができます。目の悪い人はメガネをかけるなど、原因を取り除けば改善することもありますが、治療する場合にはボトックス注射(表情筋の動きを抑制する)を使います」