老人の「食べる幸せ」を守る 家族がすべき4つのチェック
高齢の親が食べられなくなった時、その原因はさまざまだ。NPO法人「口から食べる幸せを守る会」の小山珠美理事長に聞いた。
現在の医療では「食べられなくなった理由」をきちんと探り、対処されるケースはまれ。小山氏は看護師としていち早く「口から食べることの重要性」に着目し、全国各地で講演会や指導を行っている。「食べること」に関心を持つ人が医療や福祉従事者の中に徐々に増えてきているというが、「全体で見れば、まだまだ軽視されている」と話す。
老親の「食べる幸せ」を守るには、家族が立ち上がるしかない。何をチェックすべきか? 小山氏によれば、口から食べられなくなった理由には、大きく分けて4つの観点がある。
■心や体はどうか?
一人暮らしで作る食事はわびしく食べる気がしない――。このような状態であれば、食べる意欲が湧かず、低栄養を招く。冷蔵庫に作り置き食品を置いても、「食べる意欲」を上げる対策でなければ状況は変わらない。
また、脳、神経系、血液、内臓系などに病気があったり、呼吸器に問題があったら、食が細くなって当然。検査を受けたら、何らかの病気が見つかるかもしれない。